「両」の画数・部首・書き順・読み方・意味まとめ

異体字「兩」については「兩(漢字)」をご覧ください。

とは、相対して一組となるものの双方などの意味をもつ漢字。6画の画数をもち、一部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校3年生修了レベルの漢字とされる。

漢字「両」
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読み 音読み リョウ
訓読み 《外》ふた()
部首 一部
画数 総画数 6画
部首内画数 一部5画
国語施策 教育漢字・常用漢字
JIS漢字水準 JIS第1水準
漢字検定 漢検8級
日本語能力検定 JLPT N3
異体字「兩」
字体
画数 8画
Unicode U+5169
JISX0213 1-49-32

書き方・読み方

書き方

両_書き方
両の書き順【筆順】

読み方

』の字には少なくとも、リョウ両つふたつの2種の読み方が存在する。

意味

  1. 相対して一組となるものの双方。「両者・両親・両性・両刀・両方・両面・両輪」
  2. つとも。ふたつながら。「両全・両立・両両・両成敗」
  3. 電車・客車・貨車などをえる。類義語:「車両」
  4. 軍隊編成単位のひとつ。中国の春秋時代では一兩は25。「一兩・五兩」
  5. 《三貨》江戸時代の金貨価値のひとつ。1は4の価値。「両替・千両箱」
  6. 《尺貫法》質量の単位。1は10、10、1/16の重量。37.5g。「斤両」
両【りょう《りやう》】
  • 重さの単位。約10グラム。
    1斤(キン)の16分の1、1朱(シュ)の24倍。
  • 薬の重さの単位。約15グラム。
    1匁(モンメ)の4倍。
  • [歴]江戸時代の貨幣(金貨)の単位。小判1枚の価格。
    4進法で、1分(ブ)の4倍、1朱(シュ)の16倍。大判は10両。
    金貨(小判)で4分、銀貨で4匁3分。
  • 金座が品位・量目保証の印を刻印した小判は一両判金と呼ぶ。
  • 両の用法:三貨制度

    三貨制度【さんかせいど】とは、江戸時代における三種の通貨()が流通した貨幣制度。金貨には小判・一分伴、銀貨には丁銀/小玉銀、銭貨には寛永通宝などが用いられた。

    三貨の種類
    ・金貨
    名称
    (りょう)

    (ぶ)

    (しゅ)
    単位 4分 4朱 1朱
    ・銀貨
    名称
    (かん)

    (もんめ)

    (ふん)
    単位 1000匁 10分 1分
    ・銭貨
    名称 貫文
    (かんもん)

    (もん)
    単位 1000文 1文

    両の用法:尺貫法(重量・質量)

    尺貫法(重量・質量)【しゃっかんほう】とは、尺貫法(しゃっかんほう)は昔の日本で利用していた重量や質量の単位系。計量法により1958年に廃止された。

    尺貫法(重量・質量)の一覧
    単位 単位変換 SI変換
    6.25斤 3.75キログラム
    16両 600グラム
    10匁 37.5グラム
    10分 3.75グラム
    10厘 375ミリグラム
    10毛 37.5ミリグラム
    1毛 3.75ミリグラム

    両の用法:軍隊編成(中国春秋時代)

    軍隊編成(中国春秋時代)【ぐんたいへんせい】とは、《中国》春秋時代の軍隊における部隊編成の単位。参考文献:太平御覧1

    《中国・春秋時代》軍隊編成
    編成単位
    指揮官官爵 中大夫 下大夫 上士 中士 下士
    編成人数 12,500 2,500 500 100 25 5
    管轄単位 5師 5旅 5卒 4兩 5伍 1伍

    熟語

    四字熟語

    「両」の漢字を語中にもつ四字熟語4種を表にまとめる。

    「両」が入る四字熟語
    一挙両得いっきょりょうとく 一刀両断いっとうりょうだん 進退両難しんたいりょうなん
    文武両道ぶんぶりょうどう

    両【りょう】

    重さの単位。約10グラム。
    1斤(キン)の16分の1、1朱(シュ)の24倍。

    ヤンバン/両班【やんばん】

    [朝鮮語]yangban

    [歴]高麗・李氏朝鮮の四階級の最上位に位置する封建的身分階級。文官(東班)と武官(西班)の総称。
    唯一科挙によって官職に就くことができ、婚姻も両班間に限るなど排他的な特権階層を形成していた。

    両部【りょうぶ】

    [仏]密教の二大法門、「金剛界」と「胎蔵界」。
    [宗]両部神道の略。
    りょうぶしんとう(両部神道)

    千両【せんりょう】

    一両の一千倍。一千両。
    (転じて)多額の金(カネ)。

    両毛【りょうもう】

    上毛野(カミツケノ)(現:群馬県)・下毛野(シモツケノ)(現:栃木県)の併称・総称。けの(毛野)。

    文字コード

    「両」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する

    「両」の文字コード一覧
    Unicode 2 U+4E21
    JISX0213 1-46-30
    戸籍統一文字番号 3 000650
    住基ネット統一文字 J+4E21

    文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。

    検字番号

    検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。

    「両」の検字番号一覧
    書籍 出版社 検字番号
    角川大字源4 角川書店 545
    新大字典5 講談社 39
    新潮日本語漢字辞典6 新潮社 44
    大漢和辞典7 8 大修館書店 46
    大漢語林9 大修館書店 35

    辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。

    国語施策

    1946年(昭和21年)11月
    当用漢字表に掲載
    国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
    1958年(昭和33年)
    学年別漢字配当表(昭和33年)に掲載
    昭和36年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
    第3学年の配当漢字として公示される。
    1977年(昭和52年)
    学年別漢字配当表(昭和52年)に掲載
    昭和55年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
    第3学年の配当漢字として公示される。
    1981年(昭和56年)10月
    常用漢字表に掲載
    国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
    1989年(平成元年)
    学年別漢字配当表(平成元年)に掲載
    平成4年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表
    10」に
    第3学年の配当漢字として公示される。
    2010年(平成22年)11月
    改定常用漢字表に掲載
    文化審議会からの答申を受けて、平成22年内閣告示第ニ号の「改定常用漢字表11」に採用される。
    2017年(平成29年)
    学年別漢字配当表(平成29年)に掲載
    令和2年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表」に
    第3学年の配当漢字として公示される。

    まとめ

    「両」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。

    「両」についての総括
    1. 両の画数 :6画
    2. 両の部首 : 一
    3. 両の読み方:リョウ・ふたつ
    4. 両の意味 :相対して一組となるものの双方
    以上で「両」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。

    ウサタロー

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