「兵」の画数・部首・書き順・読み方・意味まとめ

とは、つわもの/軍人/または軍隊などの意味をもつ漢字。7画の画数をもち、八部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校4年生修了レベルの漢字とされる。

漢字「兵」
字体
読み 音読み ヘイ
《高》ヒョウ
訓読み 《外》いくさ
《外》つわもの
部首 八部
画数 総画数 7画
部首内画数 八部5画
国語施策 教育漢字・常用漢字
JIS漢字水準 JIS第1水準
漢字検定 漢検7級
日本語能力検定 JLPT N2

書き方・読み方

書き方

兵_書き方
兵の書き順【筆順】

読み方

』の字には少なくとも、ヘイヒョウつわものいくさの4種の読み方が存在する。

意味

  1. つわもの。軍人。または軍隊。
    • ヘイ。「兵員・兵役・兵士・兵舎・兵隊・兵長・衛兵・騎兵・強兵・私兵・出兵・水兵・尖兵・僧兵・徴兵・伏兵・歩兵・傭兵・用兵」
    • ヒョウ。「兵糧・雑兵」
  2. 戦争。軍事。
    • ヘイ。「兵火・兵器・兵甲・兵馬・兵法」
  3. 武器。
    • ヘイ。「火兵・短兵・長兵・白兵」
    • ヒョウ。「兵具」
兵【へい】
  • [軍]軍隊の最下位の階級で、下士官の下位。
    旧日本陸軍の兵長(ヘイチョウ)・一等兵・二等兵・三等兵が相当する。りくし(陸士)、かしかん(下士官)。
  • 1931年(昭和6年)11月10日陸軍兵卒等級表が改正され、卒が兵に改称。
  • 「ひょう(兵)」は呉音。
  • 兵の用法:六官

    六官【りくかん】とは、《中国》六官:西周時代における六つの中央官庁。六卿(りくけい)は、各六官の長官にあたる。六官の制度は、後の隋唐王朝の行政制度である六部(りくぶ)へと継承された。

    《中国》六官の種類
    (西周) 職務内容
    大宰 官僚の人事
    大司徒 財政、地方行政
    大宗伯 教育、倫理、外交
    大司馬 軍事、兵馬
    大司寇 司法、警察
    大司空 公共工事

    兵の用法:軍隊編成(中国春秋時代)

    軍隊編成(中国春秋時代)【ぐんたいへんせい】とは、《中国》春秋時代の軍隊における部隊編成の単位。参考文献:太平御覧1

    《中国・春秋時代》軍隊編成
    編成単位
    指揮官官爵 中大夫 下大夫 上士 中士 下士
    編成人数 12,500 2,500 500 100 25 5
    管轄単位 5師 5旅 5卒 4兩 5伍 1伍

    兵の用法:階級(軍隊)

    階級(軍隊)【かいきゅう】とは、軍事組織における指揮系統の格付け順位。一部の階級は名誉・功績で授与されるため、厳密な指揮系統ではないことがある。各国の軍によって階級区分の有無や役割が異なる。

    軍隊の階級
    元帥( 大元帥 元帥 次帥
    士官(
    将校
    将官( 大将 中将 少将 准将
    佐官( 大佐 中佐 少佐 准佐
    尉官( 大尉 中尉 少尉 准尉
    准士官 兵曹長 上等兵曹
    下士官 曹長 軍曹 伍長
    兵長 上等兵 一等兵 二等兵

    熟語

    四字熟語

    「兵」の漢字を語中にもつ四字熟語5種を表にまとめる。

    「兵」が入る四字熟語
    按兵不動あんぺいふどう 驕兵必敗きょうへいひっぱい 富国強兵ふこくきょうへい
    兵戈槍攘へいかそうじょう 兵隊勘定へいたいかんじょう

    兵【へい】

    [軍]軍隊の最下位の階級で、下士官の下位。
    旧日本陸軍の兵長(ヘイチョウ)・一等兵・二等兵・三等兵が相当する。りくし(陸士)、かしかん(下士官)。

    甚兵【じんべ】

    [服]じんべえ(甚兵衛)

    歩兵【ほへい】

    徒歩(カチ)で戦う兵士。
    主に盾(タテ)と槍(ヤリ)を持つ。
    中世からは騎兵が主力となった。

    奇兵【きへい】

    正規ではない軍隊。敵を奇襲する軍隊。不意を討つ軍隊。

    騎兵【きへい】

    [英語]cavalryman/trooper

    馬に乗って戦う兵士。[2]ないと(ナイト)、とるーぱー(トルーパー)、すぱーひー(スパーヒー)。
    騎兵隊(cavalry):きへいたい(騎兵隊)重騎兵(man-at-arms):じゅうきへい(重騎兵)軽騎兵(hussar):けいきへい(軽騎兵)槍騎兵(lancer):そうきへい(槍騎兵)竜騎兵(dragoon):りゅうきへい(竜騎兵、龍騎兵)騎兵銃(carbine):かーびんじゅう(カービン銃)騎兵刀(saber):さーべる(サーベル)コテ(籠手)(gauntlet):[1]がんとれっと(ガントレット)
    [歴][軍]馬に乗り、その機動力を使って戦闘のほか、通信・偵察・捜索などをも行う兵士・部隊。

    文字コード

    「兵」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する

    「兵」の文字コード一覧
    Unicode 2 U+5175
    JISX0213 1-42-28
    戸籍統一文字番号 3 017100
    住基ネット統一文字 J+5175

    文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。

    検字番号

    検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。

    「兵」の検字番号一覧
    書籍 出版社 検字番号
    角川大字源4 角川書店 554
    新大字典5 講談社 912
    新潮日本語漢字辞典6 新潮社 701
    大漢和辞典7 8 大修館書店 1462
    大漢語林9 大修館書店 703

    辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。

    国語施策

    1946年(昭和21年)11月
    当用漢字表に掲載
    国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
    1958年(昭和33年)
    学年別漢字配当表(昭和33年)に掲載
    昭和36年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
    第5学年の配当漢字として公示される。
    1977年(昭和52年)
    学年別漢字配当表(昭和52年)に掲載
    昭和55年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
    第4学年の配当漢字として公示される。
    1981年(昭和56年)10月
    常用漢字表に掲載
    国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
    1989年(平成元年)
    学年別漢字配当表(平成元年)に掲載
    平成4年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表
    10」に
    第4学年の配当漢字として公示される。
    2010年(平成22年)11月
    改定常用漢字表に掲載
    文化審議会からの答申を受けて、平成22年内閣告示第ニ号の「改定常用漢字表11」に採用される。
    2017年(平成29年)
    学年別漢字配当表(平成29年)に掲載
    令和2年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表」に
    第4学年の配当漢字として公示される。

    まとめ

    「兵」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。

    「兵」についての総括
    1. 兵の画数 :7画
    2. 兵の部首 : 八
    3. 兵の読み方:ヘイ・ヒョウ・つわもの・いくさ
    4. 兵の意味 :つわもの/軍人/または軍隊
    以上で「兵」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。

    ウサタロー

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