「南」の画数・部首・書き順・読み方・意味まとめ

とは、みなみ/方位の名などの意味をもつ漢字。9画の画数をもち、十部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校2年生修了レベルの漢字とされる。

漢字「南」
字体
読み 音読み ナン
《高》
《外》ダン
訓読み みなみ
部首 十部
画数 総画数 9画
部首内画数 十部7画
国語施策 教育漢字・常用漢字
JIS漢字水準 JIS第1水準
漢字検定 漢検9級
日本語能力検定 JLPT N5

書き方・読み方

書き方

南_書き方
南の書き順【筆順】

読み方

』の字には少なくとも、ナンダンみなみの4種の読み方が存在する。

意味

  1. みなみ。方位の。対義語:
    • ナン。「南緯・南下・南画(なんが)・南極・南国・南西・南端・南朝・南都・南東・南風・南方・南北・南面・南洋・以南・河南・湖南・江南・東南・西南」
    • ナ。「南殿」
  2. などをえること。また、その。指南車。
    • ナン。「指南」
  3. 梵語の音訳。
    • ナ。「南無(なむ)」
南【みなみ】
  • 方角の一つ。日の出る方に向って右の方角。
    十二支を配するときは午(ウマ)の方位。
    記号は「S」。
    「みんなみ(南)」とも呼ぶ。
  • 英語:サウス(south)。
  • ドイツ語:ジュート(Sued)。
  • フランス語:シュド(sud)。
  • イタリア語:スッド(sud)。
  • ロシア語:ユーグ(yug)。
  • ヒンディー語:ダクシン(dakshin)。
  • インドネシア語:スラタン(seletan)。
  • 中国で天子は南面し、臣下は北面する。
  • [気]南風。
    みなみかぜ(南風)
  • [古]江戸時代、品川の遊里。
    江戸城の南方にあり、新吉原を「北」と呼ぶのに対する。
    「南国(ナンゴク)」、「南州(ナンシュウ)」とも呼ぶ。
  • [俗]大阪府大阪市南部、道頓堀(ドウトンボリ)付近から難波(ナンバ)にかけての繁華街の俗称。
    江戸時代の南新地に当り、曽根崎新地を「北」と呼ぶのに対する。せんにちまえ(千日前)、そうえもんちょう(宗右衛門町)。
  • 南【ふぇー】
    [Romaji]fue

  • (沖縄方言で)南(ミナミ)。にし(北)。
  • 「はえ(南風)」の転訛か。
  • 南の用法:四夷

    四夷【しい】とは、《中国》漢民族以外の異民族を指す蔑称。 夷狄いてき夷狄戎蛮いてきじゅうばんとも。

    四夷の種類
    方角 とう 西ざい なん ぼく
    異民族 東夷とうい() 西戎せいじゅう() 南蛮なんばん() 北狄ほくてき()

    南の用法:五方

    五方【ごほう】とは、五つの方角。東西南北の方位に中央が加わる。五行に通ずる。

    五方の種類
    五行ごぎょう もく ごん すい
    五方ごほう とう なん 中央ちゅうおう() 西ざい ぼく

    南の用法:南海道(行政区画)

    南海道(行政区画)【なんかいどう】とは、飛鳥時代以降における地域区分および行政区画の一つ。五畿七道の一道に数えられる。
    現在の香川県、徳島県、愛媛県、高知県、三重県熊野地方、和歌山県、淡路島にまたがる地域をさす。

    南海道の一覧
    南海道
    律令国名 州名 略字
    紀伊国 紀州
    淡路国 淡州
    阿波国 阿州
    讃岐国 讃州
    伊予国 予州
    土佐国 土州

    熟語

    四字熟語

    「南」の漢字を語中にもつ四字熟語11種を表にまとめる。

    「南」が入る四字熟語
    図南鵬翼となんほうよく 南無三宝なむさんぼう 南郭濫吹なんかくらんすい
    南華之悔なんかのくい 南柯之夢なんかのゆめ 南橘北枳なんきつほくき
    南洽北暢なんこうほくちょう 南山不落なんざんふらく 南征北伐なんせいほくばつ
    南船北馬なんせんほくば 南都北嶺なんとほくれい

    南無【なむ】

    [梵]namas/namo/nama

    [仏]帰依(キエ)・帰命頂礼(キミョウチョウライ)。
    「那謨(ナモ)」とも呼ぶ。きみょう(帰命)、おん(オン)。

    南【ふぇー】

    [Romaji]fue

    (沖縄方言で)南(ミナミ)。にし(北)。
    「はえ(南風)」の転訛か。

    南【みなみ】

    方角の一つ。日の出る方に向って右の方角。
    十二支を配するときは午(ウマ)の方位。

    南紀【なんき】

    [Romaji]Nanki

    和歌山県南部から三重県南端部にまたがる地域。
    「紀伊国南部」の意味。
    紀伊国・紀州。

    阿南【あなん】

    [Romaji]Anan

    あなんし(阿南市)
    あなんちょう(阿南町)

    文字コード

    「南」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する

    「南」の文字コード一覧
    Unicode 1 U+5357
    JISX0213 1-38-78
    戸籍統一文字番号 2 031900
    住基ネット統一文字 J+5357

    文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。

    検字番号

    検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。

    「南」の検字番号一覧
    書籍 出版社 検字番号
    角川大字源3 角川書店 923
    新大字典4 講談社 1509
    新潮日本語漢字辞典5 新潮社 1135
    大漢和辞典6 7 大修館書店 2750
    大漢語林8 大修館書店 1119

    辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。

    国語施策

    1946年(昭和21年)11月
    当用漢字表に掲載
    国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
    1958年(昭和33年)
    学年別漢字配当表(昭和33年)に掲載
    昭和36年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
    第2学年の配当漢字として公示される。
    1977年(昭和52年)
    学年別漢字配当表(昭和52年)に掲載
    昭和55年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
    第2学年の配当漢字として公示される。
    1981年(昭和56年)10月
    常用漢字表に掲載
    国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
    1989年(平成元年)
    学年別漢字配当表(平成元年)に掲載
    平成4年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表
    9」に
    第2学年の配当漢字として公示される。
    2010年(平成22年)11月
    改定常用漢字表に掲載
    文化審議会からの答申を受けて、平成22年内閣告示第ニ号の「改定常用漢字表10」に採用される。
    2017年(平成29年)
    学年別漢字配当表(平成29年)に掲載
    令和2年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表」に
    第2学年の配当漢字として公示される。

    まとめ

    「南」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。

    「南」についての総括
    1. 南の画数 :9画
    2. 南の部首 : 十
    3. 南の読み方:ナン・ナ・ダン・みなみ
    4. 南の意味 :みなみ/方位の名
    以上で「南」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。

    ウサタロー

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