擬とは、なぞらえる/まねる/あてはめる/似せるなどの意味をもつ漢字。17画の画数をもち、手部に分類される。日本では常用漢字に定められており、高校在学中レベルの漢字とされる。
字体 | 擬 | |
---|---|---|
読み | 音読み | ギ |
訓読み | 《外》なぞら(える) 《外》はか(る) 《外》まがい() 《外》もどき |
|
部首 | 手部 | |
画数 | 総画数 | 17画 |
部首内画数 | 手部14画 | |
国語施策 | 常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検準2級 | |
日本語能力検定 | JLPT N1 |
書き方・読み方
書き方
読み方
『擬』の字には少なくとも、擬・ 擬・ 擬・ 擬る・ 擬えるの5種の読み方が存在する。
意味
- なぞらえる。まねる。あてはめる。似せる。「擬音・擬古・擬似・擬制・擬声・擬勢・擬態・擬人・模擬・擬国会・擬宝珠」
- まがい。もどき。真似て偽物を作ること。類義語:偽・贋「擬作・擬造」
- はかる。推し量る。思案する。「擬議・擬度」
熟語
擬死【ぎし】
[動]動物が不意の、または急激な刺激を受けた際に、反射的に死んだような姿勢で動かなくなること。
一種の防衛反応で、敵の目をのがれるなど、結果的には危険から身を守る行動となっている。
哺乳類・鳥類・ヘビ・カエル・昆虫などに広く見られる。
擬卵【ぎらん】
[農]ニワトリに抱かせるニセモノの卵。
放し飼いにしているニワトリ(地鶏)の巣から卵を採ることを繰り返していると、次第に卵を産まなくなってくるので本物の卵を採った後に置いておくもの。
現在、鶏舎(ケイシャ)で飼育している卵を採る品種では品種改良されていて擬卵は不要。
擬娩【ぎべん】
[フランス語]couvade
[社]くーばーど(クーバード)。
擬宝珠【ぎぼし】
[建]欄干(ランカン)の柱頭などにつける宝珠の飾り。
形は丸く上部の先がとがってネギ(葱)の花に似る。
「ぎぼうし(擬宝珠)」、「ぎぼうしゅ(擬宝珠)」とも呼ぶ。
擬宝珠【ぎぼうし】
[建]ぎぼし(擬宝珠)
[植]ぎぼうし(ギボウシ、擬宝珠)
。
文字コード
「擬」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+64EC |
---|---|
JISX0213 | 1-21-28 |
戸籍統一文字番号 2 | 144470 |
住基ネット統一文字 | J+64EC |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
---|---|---|
角川大字源3 | 角川書店 | 3600 |
新大字典4 | 講談社 | 5963 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 4335 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 12870 |
大漢語林8 | 大修館書店 | 4230 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
まとめ
「擬」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 擬の画数 :17画
- 擬の部首 : 手
- 擬の読み方:ギ・もどき・まがい・はかる・なぞらえる
- 擬の意味 :なぞらえる/まねる/あてはめる/似せる
ウサタロー