庵とは、あん/僧房の名/草ぶきの小屋/隠遁(いんとん)者また僧尼の住む家/茶室などの意味をもつ漢字。11画の画数をもち、广部に分類される。日本では人名用漢字に定められており、大学もしくは一般レベルの漢字とされる。
字体 | 庵 | |
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読み | 音読み | アン オウ |
訓読み | いおり | |
部首 | 广部 | |
画数 | 総画数 | 11画 |
部首内画数 | 广部8画 | |
国語施策 | 人名用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検準1級 |
書き方・読み方
書き方
読み方
『庵』の字には少なくとも、庵・ 庵・ 庵の3種の読み方が存在する。
意味
- あん。僧房の名。草ぶきの小屋。隠遁(いんとん)者また僧尼の住む家。茶室。類義語:菴「草庵・僧庵・庵主・庵室」
- 文人・茶人の雅号や屋号。料理店の屋号。「芭蕉庵・竹庵・慶庵・閑田庵・たぬき庵」
- いおり。いほり。いお。草木を結びなどして作った質素な小屋。小さく粗末な家。僧や世捨て人の仮ずまいするもの。また農事のための仮小屋。「庵を結ぶ」
熟語
密庵【みったん】
[建]京都府京都市北区の大徳寺塔頭(タッチュウ)の竜光院にある茶室。国宝。
小堀遠州の作。
待庵【たいあん】
[建]京都府乙訓郡(オトクニグン)大山崎町(オオヤマザキチョウ)の妙喜禅庵(ミョウキゼンアン)にある茶室。国宝。
広さは二畳。
如庵【じょあん】
[建]織田信長の弟織田有楽斎(ウラクサイ)(長益)(1547~1621)が京都に建てた茶室。国宝。
現在、名鉄犬山ホテルの日本庭園有楽苑(ユウラクエン)に移築。
庵原郡【いはらぐん】
[Romaji]IharaGun
静岡県中東部の郡。
富士川町(フジカワチョウ)・蒲原町(カンバラチョウ)・由比町(ユイチョウ)の町。
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仏日庵/佛日庵【ぶつにちあん】
神奈川県鎌倉市山ノ内の円覚寺の大檀那塔(ダイダンナトウ)。
鎌倉観音霊場台33番。
円覚寺を創建した鎌倉幕府の第8代執権北条時宗の開基廟があり、廟内に時宗・貞時(第9代執権)・高時(第14代執権)の像が安置されている。
文字コード
「庵」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+5EB5 |
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JISX0213 | 1-16-35 |
戸籍統一文字番号 2 | 105940 |
住基ネット統一文字 | J+5EB5 |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
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角川大字源3 | 角川書店 | 2515 |
新大字典4 | 講談社 | 4388 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 3136 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 9369 |
大漢語林8 | 大修館書店 | 3050 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
まとめ
「庵」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 庵の画数 :11画
- 庵の部首 : 广
- 庵の読み方:オウ・アン・いおり
- 庵の意味 :あん/僧房の名/草ぶきの小屋/隠遁(いんとん)者また僧尼の住む家/茶室
ウサタロー