倒とは、たおれる/たおす/ひっくり返る/転ぶなどの意味をもつ漢字。10画の画数をもち、人部に分類される。日本では常用漢字に定められており、中学校在学中レベルの漢字とされる。
字体 | 倒 | |
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読み | 音読み | トウ |
訓読み | たお(す) たお(れる) 《外》こ(ける) 《外》さかさま |
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部首 | 人部 | |
画数 | 総画数 | 10画 |
部首内画数 | 人部8画 | |
国語施策 | 常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検4級 | |
日本語能力検定 | JLPT N3 |
目次
書き方・読み方
書き方
読み方
『倒』の字には少なくとも、倒・ 倒れる・ 倒す・ 倒・ 倒けるの5種の読み方が存在する。
意味
- たおれる。たおす。ひっくり返る。転ぶ。「倒壊・倒閣・倒産・倒幕(とうばく)・倒木・既倒・昏倒(こんとう)・卒倒・打倒・転倒・七転八倒」
- さかさま。逆さまになる。「倒錯・倒置・倒立」
- 動きが激しい/甚だしい。「圧倒・驚倒・絶倒・傾倒・罵倒(ばとう)・一辺倒」
熟語
四字熟語
「倒」の漢字を語中にもつ四字熟語6種を表にまとめる。
回山倒海 | 冠履転倒 | 銀河倒瀉 |
七転八倒 | 七顛八倒 | 本末転倒 |
引き倒す【ひきたおす】
(強く)引っ張って倒す。はかいしょうか(破壊消火)。
金品をまきあげて、損害を与える。
こかし/転し/倒し【こかし】
相手のために心を尽くしているように装うこと。おためごかし(お為ごかし、お為倒し、御為倒し)。
やまこかし(山こかし、山転し、山倒し)
。
ごかし/転し/倒し【ごかし】
[接尾辞](体言・動詞の連用形について)そのようなふりをして、またはそのことにかこつけて、自分の利益をはかること、を表す語形要素。
「こかし」とも呼ぶ。
お為ごかし:おためごかし(お為ごかし、お為倒し、御為倒し)親切ごかし:しんせつごかし(親切ごかし、親切転し、親切倒し)上手ごかし:じょうずごかし(上手ごかし、上手倒し、上手倒かし)しらごかし:しらごかし(しらごかし、白倒し、白倒かし)山こかし:やまこかし(山こかし、山転し、山倒し)寝こかし:ねこかし(寝こかし、寝転し、寝転かし)粋倒し、情けごかし、尤(モット)もごかし、かわゆごかし、賢人倒し、賢女倒し、工面ごかし、筒転し
動詞「こかす(転す、転かす、倒す、倒かす)」の連用形から。
着倒れ【きだおれ】
衣服にぜいたくを尽(ツ)くし、財産をなくしてしまうこと。
京の着倒れ、大阪の食(ク)い倒れ。
。
ひき倒す/轢き倒す【ひきたおす】
(自動車などが)人・動物・物などを引っ掛けて、または押し倒して、その上を通る。
。
文字コード
「倒」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+5012 |
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JISX0213 | 1-37-61 |
戸籍統一文字番号 2 | 009030 |
住基ネット統一文字 | J+5012 |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
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角川大字源3 | 角川書店 | 341 |
新大字典4 | 講談社 | 576 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 446 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 767 |
大漢語林8 | 大修館書店 | 440 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
まとめ
「倒」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 倒の画数 :10画
- 倒の部首 : 人
- 倒の読み方:トウ・たおれる・たおす・さかさま・こける
- 倒の意味 :たおれる/たおす/ひっくり返る/転ぶ
ウサタロー