紫とは、むらさき/赤と青との混色などの意味をもつ漢字。12画または11画の画数をもち、糸部に分類される。日本では常用漢字に定められており、中学校在学中レベルの漢字とされる。
字体 | 紫 | |
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読み | 音読み | シ |
訓読み | むらさき | |
部首 | 糸部 | |
画数 | 総画数 | 12画 ・11画 |
部首内画数 | 糸部6画 | |
国語施策 | 常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検4級 | |
日本語能力検定 | JLPT N1 |
書き方・読み方
書き方
読み方
『紫』の字には少なくとも、紫・ 紫の2種の読み方が存在する。
意味
- 紫【むらさき】
-
- [植]むらさきそう(ムラサキソウ、紫草)
- [色]色の名前。
むらさきいろ(紫色)- の根で染めた色。えどむらさき(江戸紫)、きょうむらさき(京紫)。
- 醤油(ショウユ)の別称。
しょうゆ(醤油、正油)- (女房詞)イワシ(鰯)。
いわし(イワシ、鰯、鰮)
紫の用法:色の三原色
色の三原色【いろのさんげんしょく】とは、絵の具の配合やカラー写真、プリンターのインクなどの色を扱う場面で使われている。CMY(Cyan,Magenta,Yellow)の三色では鮮やかな黒色が出せないために、K(Black)が用意されている。
色 | 名称 | 略字 | 三原色 | 色合い |
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シアン | C | ○ | 緑みが明るい青色 | |
マゼンタ | M | ○ | 赤みが鮮やかな紫色 | |
イエロー | Y | ○ | 黄色 | |
ブラック | K | × | 黒色 |
紫の用法:七色
七色【なないろ】とは、太陽の光に照らされた虹に含まれる七つの色。電磁波(可視光線)がもつ波長の長さによって色が変わって見える。水色もしくは藍色のどちらかが七色に含まれる。
色 | 名称 | 電磁波の波長 |
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赤 | 640 nm – 770 nm | |
橙(だいだい) | 590 nm – 640 nm | |
黄(黄色) | 550 nm – 590 nm | |
緑 | 490 nm – 550 nm | |
水(水色) | 430 nm – 490 nm | |
青 | ||
藍 | ||
紫 | 380 nm – 430 nm |
熟語
四字熟語
「紫」の漢字を語中にもつ四字熟語7種を表にまとめる。
山紫水明 | 紫幹翠葉 | 紫電一閃 |
紫電清霜 | 紫瀾洶湧 | 斉紫敗素 |
千紫万紅 |
紫微【しび】
[中国語]Ziwei
[天]北斗七星の北東にある15の星の名。さんえん(三垣)。中国の伝説ではその一つが天の軸にあたり天帝のいる所とされる。
紫衣【しえ】
[歴]しい(紫衣)
。
紫衣【しい】
[歴]1249(宝治3,建長元)以降、天皇が高僧に賜った紫色の僧衣。
「しえ」とも呼ぶ。
江戸時代の『禁中並公家諸法度』十七条の一つに、妄(ミダ)りに紫衣や上人(ショウニン)号を僧侶に授けられないことになっていた。
紫【むらさき】
[植]むらさきそう(ムラサキソウ、紫草)
[色]色の名前。
むらさきいろ(紫色)
の根で染めた色。えどむらさき(江戸紫)、きょうむらさき(京紫)。
紫紺【しこん】
[色]紺色をおびた紫。濃い紫色。
C=80,M=97,Y=30,B=60。
文字コード
「紫」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+7D2B |
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JISX0213 | 1-27-71 |
戸籍統一文字番号 2 | 306080 |
住基ネット統一文字 | J+7D2B |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
---|---|---|
角川大字源3 | 角川書店 | 7354 |
新大字典4 | 講談社 | |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 8944 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | |
大漢語林8 | 大修館書店 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
まとめ
「紫」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 紫の画数 :12画,11画
- 紫の部首 : 糸
- 紫の読み方:シ・むらさき
- 紫の意味 :むらさき/赤と青との混色
ウサタロー