異体字「懷」については「懷(漢字)」をご覧ください。
懐とは、おもう/懐かしく思う/慕わしく思う/なつかしいなどの意味をもつ漢字。16画の画数をもち、心部に分類される。日本では常用漢字に定められており、高校在学中レベルの漢字とされる。
字体 | 懐 | |
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読み | 音読み | カイ 《外》エ |
訓読み | 《高》なつ(かしい) 《高》なつ(かしむ) 《高》なつ(く) 《高》なつ(ける) 《高》ふところ 《外》いだ(く) 《外》おも(う) |
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部首 | 心部 | |
画数 | 総画数 | 16画 |
部首内画数 | 心部13画 | |
国語施策 | 常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検準2級 | |
日本語能力検定 | JLPT N1 |
字体 | 懷 |
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画数 | 19画 |
Unicode | U+61F7 |
JISX0213 | 1-56-71 |
書き方・読み方
書き方
読み方
『懐』の字には少なくとも、懐・ 懐・ 懐・ 懐ける・ 懐く・ 懐かしむ・ 懐かしい・ 懐う・ 懐くの9種の読み方が存在する。
意味
- おもう。懐かしく思う。慕わしく思う。なつかしい。「懐感・懐古・懐旧・懐疑・本懐・素懐・述懐・追懐・胸懐・感懐・抱懐・虚心坦懐(たんかい)」
- 包み抱く。身にもつ。「懐石・懐胎・懐妊・懐抱」
- ふところに入れて持つ。携帯する。「懐剣・懐紙・懐中・懐炉」
- なつける。懐く。親しむ。抱き込んで手なずける。「懐柔・懐慕」
熟語
四字熟語
「懐」の漢字を語中にもつ四字熟語3種を表にまとめる。
窮鳥入懐 | 虚心坦懐 | 被褐懐玉 |
懐刀【ふところがたな】
護身用に持ち歩く小さな刀。
かいけん(懐剣)
(転じて)機密に参与するほど信頼の厚い有能な部下。
。
懐紙【かいし】
畳(タタ)んで懐(フトコロ)に入れておく白い和紙。
茶席で菓子を取り分けたり、前菜(ゼンサイ)などを受けて食べたり、茶碗や杯(サカズキ)の縁をぬぐったりするのに用いる。ちのり(血糊、血粘)。
カイロ/懐炉【かいろ】
[英語]portablebodywarmer
衣服の内側に入れて体を温める小さな器具。
元禄年間(1688~1704)初めに金属製の小さな容器に懐炉灰を入れたものが発明され、従来の温石(オンジャク)に代って使用された。
ベンジン(揮発油)を使用した懐炉も使用されたが、現在は鉄粉の酸化熱を利用した使い捨てカイロ(商品名ホカロンなど)が主流。
懐炉灰【かいろばい】
カイロ(懐炉)用の燃料。
キリ(桐)などの木炭末に、ワラ(藁)・ヨモギ(艾)などの草木灰を混ぜ、硝石などの助燃剤を加えて細長い紙に包んだもの。きりばい(桐灰)。
懐徳堂【かいとくどう】
[歴]懐徳書院の別称。
かいとくしょいん(懐徳書院)
。
文字コード
「懐」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+61D0 |
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JISX0213 | 1-18-91 |
戸籍統一文字番号 2 | 127730 |
住基ネット統一文字 | J+61D0 |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
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角川大字源3 | 角川書店 | 3096 |
新大字典4 | 講談社 | 5201 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 3784 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 11351 |
大漢語林8 | 大修館書店 | 3690 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
まとめ
「懐」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 懐の画数 :16画
- 懐の部首 : 心
- 懐の読み方:カイ・エ・ふところ・なつける・なつく・なつかしむ・なつかしい・おもう・いだく
- 懐の意味 :おもう/懐かしく思う/慕わしく思う/なつかしい
ウサタロー