提とは、さげる/手にさげて持つ/携えるなどの意味をもつ漢字。12画の画数をもち、手部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校5年生修了レベルの漢字とされる。
字体 | 提 | |
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読み | 音読み | テイ 《外》ダイ 《外》チョウ 《外》シ 《外》ジ 《外》タイ |
訓読み | 《中》さ(げる) 《外》ひさげ 《外》ひっさ(げる) |
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部首 | 手部 | |
画数 | 総画数 | 12画 |
部首内画数 | 手部9画 | |
国語施策 | 教育漢字・常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検6級 | |
日本語能力検定 | JLPT N1 |
書き方・読み方
書き方
読み方
『提』の字には少なくとも、提・ 提・ 提・ 提・ 提・ 提・ 提げる・ 提・ 提げるの9種の読み方が存在する。
意味
- さげる。手にさげて持つ。携える。「提琴・提灯(ちょうちん)」
- 手を繋ぐ。持ち合う。助けあう。「提携」
- 持ち出す。取り出す。「提案・提起・提議・提供・提言・提示・提出・提唱・前提」
- 引き連れる。統べる。「提督」
- 《梵語》音訳の一つ。「菩提(ぼだい)・招提(しょうだい)」
提の用法:筆形
筆形【ひっけい】とは、中国で漢字の筆画を構成する最小要素。CJK Stroke[ref]CJK Strokes – Cord Charts | The Unicode Consortium[/ref]では、12種の筆形およびその組み合わせで筆画が登録されている。
名称 | 字母 | ピンイン | 意味 |
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扁 | B | Biǎn | 平らに |
點(点) | D | Diǎn | てん |
鈎(鉤) | G | gōu | はね、かぎ |
横 | H | héng | よこ |
捺 | N | nà | 右はらい |
撇 | P | piě | 左はらい |
圈(圏) | Q | Quān | 丸囲み |
豎(竪) | S | shù | たて |
挑(提) | T | tí | 右はね上げ |
彎 | W | wān | 曲げ・反り |
斜 | X | xié | 斜め反り |
折 | Z | zhé | 折れ |
熟語
四字熟語
「提」の漢字を語中にもつ四字熟語3種を表にまとめる。
後生菩提 | 発菩提心 | 煩悩菩提 |
提喩【ていゆ】
[英語]synecdoche(シネクダキ)
[哲]修辞法の一つ。比喩(ヒユ)の一種で、全体をその象徴的な一部で表現したり、一部でその全体を表現する方法。
前者は「帆」で「船」、「小町」で「美人」などを、後者は「花」で「桜」などを言い表すもの。
菩提【ぼだい】
[梵]bodhi(ボディ)の音写。
[仏]仏陀(ブッダ)の悟(サト)り。「道」、「覚」、「知」などと訳す。
跋提河【ばだいが】
[梵]Ajiravati(阿恃多伐底)
[歴][地]中インド、ガンジス河の支流大ガンダク河(GreatGandak)の支流。釈迦(シャカ)が西岸の沙羅林(サラリン)の下で入滅(ニュウメツ)したといわれている。
「ばつだいが(跋提河)」とも呼ぶ。
須菩提【すぼだい】
[仏][人]釈迦十大弟子の一人。
えみょうしゅぼだい(慧命須菩提)
。
跋提河【ばつだいが】
[梵]Ajiravati(阿恃多伐底)
[歴][地]ばだいが(跋提河)。
文字コード
「提」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+63D0 |
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JISX0213 | 1-36-83 |
戸籍統一文字番号 2 | 138670 |
住基ネット統一文字 | J+63D0 |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
---|---|---|
角川大字源3 | 角川書店 | 3464 |
新大字典4 | 講談社 | 5695 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 4189 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 12344 |
大漢語林8 | 大修館書店 | 4098 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
1946年(昭和21年)11月
当用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
1958年(昭和33年)
学年別漢字配当表(昭和33年)に掲載
昭和36年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
第6学年の配当漢字として公示される。
第6学年の配当漢字として公示される。
1977年(昭和52年)
学年別漢字配当表(昭和52年)に掲載
昭和55年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
第5学年の配当漢字として公示される。
第5学年の配当漢字として公示される。
1981年(昭和56年)10月
常用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
2017年(平成29年)
学年別漢字配当表(平成29年)に掲載
令和2年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表」に
第5学年の配当漢字として公示される。
第5学年の配当漢字として公示される。
まとめ
「提」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
「提」についての総括
- 提の画数 :12画
- 提の部首 : 手
- 提の読み方:テイ・チョウ・ダイ・タイ・ジ・シ・ひっさげる・ひさげ・さげる
- 提の意味 :さげる/手にさげて持つ/携える
以上で「提」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。
ウサタロー
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