遣とは、つかわす/送る/差し向けるなどの意味をもつ漢字。13画の画数をもち、辵部に分類される。日本では常用漢字に定められており、中学校在学中レベルの漢字とされる。
字体 | 遣 | |
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読み | 音読み | ケン |
訓読み | つか(う) つか(わす) 《外》や(る) |
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部首 | 辵部 | |
画数 | 総画数 | 13画 |
部首内画数 | 辵部10画 | |
国語施策 | 常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検4級 | |
日本語能力検定 | JLPT N1 |
目次
書き方・読み方
書き方
読み方
『遣』の字には少なくとも、遣・ 遣る・ 遣わす・ 遣うの4種の読み方が存在する。
意味
- つかわす。送る。差し向ける。「遣外・差遣・先遣・派遣・分遣・遣隋使・遣唐使」
- つかう。使用する。使う。「仮名遣(かなづかい)・小遣(こづかい)」
- 追い払う。憂さ晴らし。「遣懐・遣悶・消遣・銷遣」
- (漢文)使役助字の一つ。しむ。せしむ。
遣の用法:助字(漢文)
助字(漢文)【じょじ】とは、漢文の品詞の一つ。文法の構成を助ける付属語。日本語の助詞・助動詞に通ずる。助辞。
前置詞 | 於 | 于 | 乎 | 以 | ||||
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接続詞 | 而 | 且 | 雖 | |||||
結構助詞 | 者 | 所 | 之 | |||||
順接仮定 | 若 | 如 | 設 | 卽 | 則 | 儻 | 苟 | 假 |
逆接仮定 | 縱 | 雖 | ||||||
使役助字 | 使 | 令 | 敎 | 遣 | 俾 | |||
文末助字 | 乎 | 也 | 矣 | 焉 | 哉 | 與 | 歟 | 夫 |
邪 | 耶 | 已 | 耳 | 爾 | ||||
結果 | 則 | 卽 |
熟語
遣り手婆【やりてばば】
妓楼で、遊女部屋を取り仕切る女性。
遊女の教育・監督・客との応対など、万事を取り締まりかつ切り回す。多くは古手の遊女がなった。
発遣/撥遣【はっけん】
[仏]密教で、修法のため本尊などに迎えていた仏・菩薩を、修法の終りにその本来の場所へ遷(ウツ)し返すこと。
「ほっけん(発遣、撥遣)」とも呼ぶ。
[仏]浄土門で、釈迦が西方浄土(来世)への往生(オウジョウ)を勧め、現世から浄土へ向う往生者を励ますこと。
やり手/遣り手【やりて】
遣り手婆の略。
やりてばば(遣り手婆)
。
やる/遣る/行る【やる】
[他動](遠くへ)人を行かせる。
[他動]
[他動]同等以下の相手に物品・恩恵などを与える。
認めてやる、ペットにエサ(餌)をやる、植木に水をやる
[他動]相手に不利益や危害を与える。
遣らい【やらい】
追い払うこと・払い除くこと。追い払うもの。
動詞「遣らふ」の名詞形。
文字コード
「遣」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+9063 |
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JISX0213 | 1-24-15 |
戸籍統一文字番号 2 | 442590 |
住基ネット統一文字 | J+9063 |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
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角川大字源3 | 角川書店 | 10235 |
新大字典4 | 講談社 | 17256 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 12890 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 39052’ |
大漢語林8 | 大修館書店 | 11625 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
まとめ
「遣」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 遣の画数 :13画
- 遣の部首 : 辵
- 遣の読み方:ケン・やる・つかわす・つかう
- 遣の意味 :つかわす/送る/差し向ける
ウサタロー