「苦」の画数・部首・書き順・読み方・意味まとめ

とは、くるしい/くるしむ/辛い思いをする/励むなどの意味をもつ漢字。8画の画数をもち、艸部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校3年生修了レベルの漢字とされる。

漢字「苦」
字体
読み 音読み
訓読み くる(しい)
くる(しむ)
くる(しめる)
にが()
にが()
《外》にがな
《外》はなは()
部首 艸部
画数 総画数 8画
部首内画数 艸部5画
国語施策 教育漢字・常用漢字
JIS漢字水準 JIS第1水準
漢字検定 漢検8級
日本語能力検定 JLPT N3

書き方・読み方

書き方

苦_書き方
苦の書き順【筆順】

読み方

』の字には少なくとも、苦だはなはだにがな苦るにがる苦いにがい苦しめるくるしめる苦しむくるしむ苦しいくるしいの8種の読み方が存在する。

意味

  1. くるしい。くるしむ。いをする。む。対義語:「苦学・苦境・苦行・苦心・苦戦・苦痛・苦悩・苦悶・苦楽・苦労・困苦・辛苦・痛苦・病苦・貧苦・労苦・四苦八苦」
  2. はなはだ。ひどく。しい。「苦寒」
  3. にがな。キクの多年草のつ。「苦菜・高嶺苦菜・雲間苦菜・白花苦菜」
  4. にがにがしくう。「苦言・苦笑・苦情」
  5. にがい。にがい。五味のつ。「苦言・苦渋・苦味・甘苦」

苦の用法:五味

五味【ごみ】とは、中国における五つので感じるべ物の味の種類。五行に通ずる。

五味の種類
五行
五味
意味 酸味 苦味 甘味 辛味

苦の用法:四諦

四諦【したい】とは、《仏教》迷いと悟りの真理。仏教の根本教理。苦集滅道とも。

四諦の種類
四諦 くたい じったい めったい どうたい
意味 人生の四苦八苦 苦を集める煩悩 苦を滅した境地 悟りへの修行

熟語

四字熟語

「苦」の漢字を語中にもつ四字熟語15種を表にまとめる。

「苦」が入る四字熟語
愛別離苦あいべつりく 一意攻苦いちいこうく 苦学力行くがくりっこう
苦口婆心くこうばしん 苦心惨憺くしんさんたん 五蘊盛苦ごうんじょうく
五陰盛苦ごおんじょうく 刻苦精進こっくしょうじん 刻苦勉励こっくべんれい
四苦八苦しくはっく 凄風苦雨せいふうくう 難行苦行なんぎょうくぎょう
抜苦与楽ばっくよらく 反間苦肉はんかんくにく 粒粒辛苦りゅうりゅうしんく

四苦【しく】

[仏]人間が全て持つ生(ショウ)・老・病・死の四つの苦しみ。
「生老病死(ショウロウビョウシ)」とも呼ぶ。さんく(三苦)、はっく(八苦)。

壊苦【えく】

[仏]さんく(三苦)

苦苦【くく】

[仏]さんく(三苦)

五苦【ごく】

[仏]人間が全て持つ根元的な生老病死苦(ショウロウビョウシク)と愛別離苦(アイベツリク)・怨憎会苦(オンゾウエク)・求不得苦(グフトクク)・五陰盛苦(ゴオンジョウク)の五つの苦しみ。
[仏]生・老・病・死・獄。
[仏]迷界の五道の苦しみ。

苦湖【くこ】

[アラビア語]al-Buhayrahal-Murra、[英語]BitterLake

[地]エジプト北東部、アフリカ大陸とシナイ半島の境にある大小の湖。
スエズ運河の一部になっている。
「ビター湖」とも呼ぶ。

文字コード

「苦」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する

「苦」の文字コード一覧
Unicode 1 U+82E6
JISX0213 1-22-76
戸籍統一文字番号 2 343860
住基ネット統一文字 J+82E6

文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。

検字番号

検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。

「苦」の検字番号一覧
書籍 出版社 検字番号
角川大字源3 角川書店 8204
新大字典4 講談社 13689
新潮日本語漢字辞典5 新潮社 10043
大漢和辞典6 7 大修館書店 30797’
大漢語林8 大修館書店 9347

辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。

国語施策

1946年(昭和21年)11月
当用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
1958年(昭和33年)
学年別漢字配当表(昭和33年)に掲載
昭和36年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
第3学年の配当漢字として公示される。
1977年(昭和52年)
学年別漢字配当表(昭和52年)に掲載
昭和55年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
第3学年の配当漢字として公示される。
1981年(昭和56年)10月
常用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
1989年(平成元年)
学年別漢字配当表(平成元年)に掲載
平成4年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表
9」に
第3学年の配当漢字として公示される。
2010年(平成22年)11月
改定常用漢字表に掲載
文化審議会からの答申を受けて、平成22年内閣告示第ニ号の「改定常用漢字表10」に採用される。
2017年(平成29年)
学年別漢字配当表(平成29年)に掲載
令和2年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表」に
第3学年の配当漢字として公示される。

まとめ

「苦」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。

「苦」についての総括
  1. 苦の画数 :8画
  2. 苦の部首 : 艸
  3. 苦の読み方:ク・はなはだ・にがな・にがる・にがい・くるしめる・くるしむ・くるしい
  4. 苦の意味 :くるしい/くるしむ/辛い思いをする/励む
以上で「苦」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。

ウサタロー

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