乙とは、おと/若い、美しい、幼いの意などの意味をもつ漢字。1画の画数をもち、乙部に分類される。日本では常用漢字に定められており、中学校卒業レベルの漢字とされる。
| 字体 | 乙 | |
|---|---|---|
| 読み | 音読み | オツ 《外》イツ |
| 訓読み | 《外》おと 《外》きのと |
|
| 部首 | 乙部 | |
| 画数 | 総画数 | 1画 |
| 部首内画数 | 乙部0画 | |
| 国語施策 | 常用漢字 | |
| JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
| 漢字検定 | 漢検3級 | |
| 日本語能力検定 | JLPT N1 | |
書き方・読み方
書き方

読み方
『乙』の字には少なくとも、乙・ 乙・ 乙・ 乙の4種の読み方が存在する。
意味
- おと。若い、美しい、幼いの意。「乙女(おとめ)・乙姫(おとひめ)」
- おわり。文章の読みどまりにつける称。「不乙(ふいつ)」
- お洒落で気が利いているさま。「乙な味」
- 妙に。変に。「乙にすます」
- めり。める。邦楽で音高/調子の低い音。類義語:下 減 対義語:甲「甲乙(かるめる)・乙甲(めりかり)」
- 順位が第二位のもの。「甲乙・乙種」
- おつ。十干の二番目。「乙丑(いっちゅう)・乙卯(いつぼう)・乙夜(いつや)・乙木」。
- 乙【きのと】
-
- 十干(ジッカン)の第二。じっかん(十干)。
- 「木(キ)の弟(ト)」の意味。
「おつ(乙)」とも読む。
乙の用法:十干
十干【じっかん】とは、十二支と共に使われた古代中国の暦法。時代と共に陰陽五行思想と結びつき、角度・順序・方位も表すようになった。現代日本では契約書などで双方を表す際、「甲」「乙」と呼ぶことで使われている。十天干(じっかんてん)とも。
| 五行 | 陰陽 | |
|---|---|---|
| 陽 | 陰 | |
| 木 | 甲 コウ きのえ |
乙 オツ きのと |
| 火 | 丙 ヘイ ひのえ |
丁 テイ ひのと |
| 土 | 戊 ボ つちのえ |
己 キ つちのと |
| 金 | 庚 コウ かのえ |
辛 シン かのと |
| 水 | 壬 ジン みずのえ |
癸 キ みずのと |
熟語
乙【きのと】
十干(ジッカン)の第二。じっかん(十干)。
「木(キ)の弟(ト)」の意味。
乙未【おつび】
いつび(乙未)
。
乙夜【おつや】
にこう(二更)
。
乙夜【いつや】
にこう(二更)
。
乙子【おとね】
[暦]月の最後の子(ネ)の日、月の下旬の子の日。はつね(初子)。
[暦]正月最後の子の日。
文字コード
「乙」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
| Unicode 1 | U+4E59 |
|---|---|
| JISX0213 | 1-18-21 |
| 戸籍統一文字番号 2 | 001950 |
| 住基ネット統一文字 | J+4E59 |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
| 書籍 | 出版社 | 検字番号 |
|---|---|---|
| 角川大字源3 | 角川書店 | 65 |
| 新大字典4 | 講談社 | 164 |
| 新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 106 |
| 大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 161 |
| 大漢語林8 | 大修館書店 | 89 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
1946年(昭和21年)11月
当用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
1981年(昭和56年)10月
常用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
まとめ
「乙」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
「乙」についての総括
- 乙の画数 :1画
- 乙の部首 : 乙
- 乙の読み方:オツ・イツ・きのと・おと
- 乙の意味 :おと/若い、美しい、幼いの意
以上で「乙」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。
ウサタロー
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