「行」の画数・部首・書き順・読み方・意味まとめ

とは、いく/ゆく/歩く/進むなどの意味をもつ漢字。6画の画数をもち、行部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校2年生修了レベルの漢字とされる。

漢字「行」
字体
読み 音読み コウ
ギョウ
《外》ゴウ
《外》カン
《外》ガン
《高》アン
訓読み ()
おこな()
()
《外》みち
《外》()
部首 行部
画数 総画数 6画
部首内画数 行部0画
国語施策 教育漢字・常用漢字
JIS漢字水準 JIS第1水準
漢字検定 漢検9級
日本語能力検定 JLPT N5

書き方・読み方

書き方

行_書き方
行の書き順【筆順】

読み方

』の字には少なくとも、ゴウコウギョウガンカンアン行くゆく行るやるみち行うおこなう行くいくの11種の読み方が存在する。

意味

  1. いく。ゆく。く。む。
    • コウ。「行軍・行進・行程・行文・移行・運行・逆行・血行・言行・徐行・進行・随行・直行・通行・飛行・品行・平行・夜行・連行」
  2. おこなう。所作。い。
    • コウ。「行為・行使・行動・行事・行政・敢行・慣行・挙行・凶行・決行・現行・孝行・施行・実行・遂行・性行・善行・素行・操行・徳行・犯行・非行・品行・励行・予行」
    • ギョウ。「興行・奉行(ぶぎょう)」
  3. をする。く。
    • コウ。「紀行・壮行・旅行」
    • アン。「行脚(あんぎゃ)・行灯(あんどん)」
  4. すがら。ゆきながら。
    • コウ。「行吟・吟行」
    • ギョウ。「行商」
  5. 出版物を発刊する。る。
    • コウ。「印行・版行・刊行・発行・単行本」
  6. 。同業組合。商店。に銀行。
    • コウ。「行員・銀行・洋行」
  7. び。なり。
    • ギョウ。「行間・行数・行頭・行列・改行・別行」
  8. 書体のつ。対義語:
    • ギョウ。「行書・楷行草」
  9. 世界をす根源となる要素。
    • ギョウ。「五行・諸行」
  10. 《仏教》つとめ。修練。
    • ギョウ。「行者・苦行・修行・難行」
  11. 《仏教》五蘊(ごうん)のつ。の意志作用をす。
    • ギョウ。「行蘊(ぎょううん)」
  12. 《条坊制》都市区画の単位。を東西に等分した単位。
    • ギョウ。「四行八門制」
  13. 《律令制》位階よりい官職をすこと。対義語:
    • ギョウ。「従二位行大納言」

行の用法:条坊制

条坊制【じょうぼうせい】とは、都城内地の利便性を向上させるために、街路を碁盤の目のように張り巡らせる都市計画および地割制度。藤原京・平城京・長岡京・平安京などに用いられている。を東西南北に伸びる大路で区切った一区画を「」と呼ぶ。「坊」を南北に連ねたものも同様に「坊」と呼び、東西に連ねたものは「」と呼ばれる。によって「町」の分割区分が二行八門制や四行八門制などに分かれる。

条坊制
名称
包括単位 四保 四町 二行・四行 八門 一門

行の用法:五蘊

五蘊【ごうん】とは、人がもつ心身の両面にわたる作用を五つの要素にまとめたもの。「(うん)」は集まりを意味する。「五陰(ごおん)」「色受想行識」とも。三科(五蘊、十二処、十八界)の一つ。

五蘊の種類
五蘊
ごうん

しき

じゅ

そう

ぎょう

しき

行の用法:五行

五行【ごぎょう】とは、古代中国の自然哲学の思想。万物は五種の(元素)から成り立つという考え。人々の思想や生活に多大な影響を与えた。

五行の種類
五行 木行 火行 土行 金行 水行
元素
モク



ゴン

スイ

熟語

四字熟語

「行」の漢字を語中にもつ四字熟語43種を表にまとめる。

「行」が入る四字熟語
一目十行いちもくじゅうぎょう 一六銀行いちろくぎんこう 陰陽五行いんようごぎょう
雲行雨施うんこううし 煙視媚行えんしびこう 学知利行がくちりこう
勤倹力行きんけんりっこう 苦学力行くがくりっこう 言行一致げんこういっち
行雲流水こううんりゅうすい 高山景行こうざんけいこう 困知勉行こんちべんこう
三思後行さんしこうこう 試行錯誤しこうさくご 実践躬行じっせんきゅうこう
熟慮断行じゅくりょだんこう 上行下効じょうこうかこう 諸行無常しょぎょうむじょう
人生行路じんせいこうろ 生知安行せいちあんこう 聖読庸行せいどくようこう
節倹力行せっけんりっこう 率先躬行そっせんきゅうこう 率先励行そっせんれいこう
択言択行たくげんたくこう 知行合一ちこうごういつ 昼夜兼行ちゅうやけんこう
直情径行ちょくじょうけいこう 独断専行どくだんせんこう 斗折蛇行とせつだこう
訥言敏行とつげんびんこう 難行苦行なんぎょうくぎょう 年中行事ねんちゅうぎょうじ
薄志弱行はくしじゃっこう 品行方正ひんこうほうせい 不易流行ふえきりゅうこう
不言実行ふげんじっこう 墨名儒行ぼくめいじゅこう 匍匐膝行ほふくしっこう
有言実行ゆうげんじっこう 有口無行ゆうこうむこう 用行舎蔵ようこうしゃぞう
論功行賞ろんこうこうしょう

非行【ひこう】

主に中高校生に用いられる。
学校は非行生徒に対し、自宅学習や校外実習の名目で登校を禁止する措置がとられることが多かったが、1983(昭和58)文部省はこの「もぐり停学」を禁止する通達をだした。

奉行【ぶぎょう】

「上(カミ)の命(メイ)を奉(ホウ)じて事を行なう」の意味。

犬行【いぬゆき】

[建]いぬばしり(犬走り)

同行【どうあん】

どうぎょう(同行)

行宮【あんぐう】

天皇が出掛ける時に設(モウ)ける仮の御殿。
「頓宮(トングウ)」、「行在所(アンザイショ)」、「仮宮(カリミヤ)」とも呼ぶ。
唐音。

文字コード

「行」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する

「行」の文字コード一覧
Unicode 1 U+884C
JISX0213 1-25-52
戸籍統一文字番号 2 387050
住基ネット統一文字 J+884C

文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。

検字番号

検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。

「行」の検字番号一覧
書籍 出版社 検字番号
角川大字源3 角川書店 8979
新大字典4 講談社 15106
新潮日本語漢字辞典5 新潮社 11508
大漢和辞典6 7 大修館書店 34029
大漢語林8 大修館書店 10292

辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。

国語施策

1946年(昭和21年)11月
当用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
1958年(昭和33年)
学年別漢字配当表(昭和33年)に掲載
昭和36年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
第2学年の配当漢字として公示される。
1977年(昭和52年)
学年別漢字配当表(昭和52年)に掲載
昭和55年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
第2学年の配当漢字として公示される。
1981年(昭和56年)10月
常用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
1989年(平成元年)
学年別漢字配当表(平成元年)に掲載
平成4年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表
9」に
第2学年の配当漢字として公示される。
2010年(平成22年)11月
改定常用漢字表に掲載
文化審議会からの答申を受けて、平成22年内閣告示第ニ号の「改定常用漢字表10」に採用される。
2017年(平成29年)
学年別漢字配当表(平成29年)に掲載
令和2年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表」に
第2学年の配当漢字として公示される。

まとめ

「行」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。

「行」についての総括
  1. 行の画数 :6画
  2. 行の部首 : 行
  3. 行の読み方:ゴウ・コウ・ギョウ・ガン・カン・アン・ゆく・やる・みち・おこなう・いく
  4. 行の意味 :いく/ゆく/歩く/進む
以上で「行」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。

ウサタロー

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