鬼とは、おに/妖怪/ものの怪/怪力で無慈悲な化け物などの意味をもつ漢字。10画の画数をもち、鬼部に分類される。日本では常用漢字に定められており、中学校在学中レベルの漢字とされる。
字体 | 鬼 | |
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読み | 音読み | キ |
訓読み | おに | |
部首 | 鬼部 | |
画数 | 総画数 | 10画 |
部首内画数 | 鬼部0画 | |
国語施策 | 常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検4級 | |
日本語能力検定 | JLPT N1 |
書き方・読み方
書き方
読み方
『鬼』の字には少なくとも、鬼・ 鬼の2種の読み方が存在する。
意味
- おに。妖怪。ものの怪。怪力で無慈悲な化け物。「鬼気・鬼面・悪鬼・餓鬼・邪鬼・吸血鬼」
- 死者の魂。亡霊。霊魂。「鬼哭(きこく)・鬼神・鬼籍・餓鬼・幽鬼・霊鬼」
- 人間の業では及ばない。非常に優れた。「鬼才・鬼謀」
- 恐ろしくも勇猛な兵士。「鬼将軍」
- 冷酷な人間。残酷な行為をする者。「鬼畜・殺人鬼」
- 外見が大きい。異形である。「鬼蜘蛛・鬼蜻蜓・鬼海星/鬼人手・鬼胡桃・鬼百合」
- 鬼宿(きしゅく)。二十八宿の一つ。魂緒の星(たまおのぼし)、魂讚星(たまほめぼし)とも。かに座θ星/η星/γ星/δ星の四星から成る。南方の第二宿。
- 鬼【おに】
-
- 荒ぶる神。邪神。
- 人にたたりをするも恐ろしい姿の怪物。もののけ(物の怪)・妖怪。
「がごうじ(元興寺)」、「がごじ(元興寺)」とも呼ぶ。
鬼の用法:二十八宿
二十八宿【にじゅうはっしゅく】とは、古代中国発祥の星座区分。黄道(太陽の道)を二十八に分けて天文学・占星術に活用した。
四象 | 七宿 | ||||||
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第一宿 | 第二宿 | 第三宿 | 第四宿 | 第五宿 | 第六宿 | 第七宿 | |
東方青龍 | 角 | 亢 | 氐 | 房 | 心 | 尾 | 箕 |
北方玄武 | 斗 | 牛 | 女 | 虚 | 危 | 室 | 壁 |
西方白虎 | 奎 | 婁 | 胃 | 昴 | 畢 | 觜 | 参 |
南方朱雀 | 井 | 鬼 | 柳 | 星 | 張 | 翼 | 軫 |
熟語
四字熟語
「鬼」の漢字を語中にもつ四字熟語4種を表にまとめる。
疑心暗鬼 | 鬼面仏心 | 神算鬼謀 |
仙才鬼才 |
鬼【おに】
荒ぶる神。邪神。
人にたたりをするも恐ろしい姿の怪物。
餓鬼【がき】
[仏]([梵]preta)生前の悪業(アクゴウ)の報いで、餓鬼道に落ちて飢餓(キガ)の状態にある亡者(モウジャ)(死者霊)。
[仏]八難の一つ。はちなん(八難)。
鬼神【きじん】
死者の霊魂と天地の神霊。
荒々しく恐ろしい鬼。
仏法で鬼神王はパーンチカ(般闍迦)(鬼子母神<キシモジン>の夫)。
鬼神【きしん】
きじん(鬼神)
。
鬼門【きもん】
陰陽道(オンヨウドウ)で、人にたたりをする鬼が出入りするという艮(ウシトラ)の方角、すなわち東北。
裏鬼門は西南の方角:うらきもん(裏鬼門)
平安京の鬼門には延暦寺が、江戸城の鬼門には寛永寺が建てられている。
艮は「丑(ウシ)と寅(トラ)の中間の方位」のこと。
文字コード
「鬼」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+9B3C |
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JISX0213 | 1-21-20 |
戸籍統一文字番号 2 | 517770 |
住基ネット統一文字 | J+9B3C |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
---|---|---|
角川大字源3 | 角川書店 | 11710 |
新大字典4 | 講談社 | 19915 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 14647 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 45758 |
大漢語林8 | 大修館書店 | 13288 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
まとめ
「鬼」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 鬼の画数 :10画
- 鬼の部首 : 鬼
- 鬼の読み方:キ・おに
- 鬼の意味 :おに/妖怪/ものの怪/怪力で無慈悲な化け物
ウサタロー