周とは、まわり/回る/巡るなどの意味をもつ漢字。8画の画数をもち、口部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校4年生修了レベルの漢字とされる。
| 字体 | 周 | |
|---|---|---|
| 読み | 音読み | シュウ 《外》シュ 《外》ス | 
| 訓読み | まわ(り) 《外》あまね(く) 《外》めぐ(る) | |
| 部首 | 口部 | |
| 画数 | 総画数 | 8画 | 
| 部首内画数 | 口部5画 | |
| 国語施策 | 教育漢字・常用漢字 | |
| JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
| 漢字検定 | 漢検7級 | |
| 日本語能力検定 | JLPT N2 | |
目次
書き方・読み方
書き方

読み方
『周』の字には少なくとも、周・ 周・ 周・ 周る・ 周り・ 周くの6種の読み方が存在する。
意味
- まわり。回る。巡る。「周囲・周忌・周回・周航・周旋・周年・周壁・周辺・周遊・一周・円周・外周・半周」
- 隅々までに行き届く。広く行き渡る。遍く。手抜かりない。「周知・周行・周到・周密」
- 慌てる。「周章」
- 古代中国の王朝名。「周易(しゅうえき)・西周・北周・武周・東周」
- 周【しゅう《しう》】
- 
[中国語]Zhou
- [歴]中国の古代、殷(Yin)(イン)につぐ2番目の王朝(BC.1100ころ~BC.256)。
 BC.771までを「西周(XiZhou)(セイシュウ)」、BC.772年から「東周(DongShou)(春秋戦国時代)」とも呼ぶ。
- 中国中北部の陝西省(ShangxiSheng)(センセイショウ)岐山県(QishanXian)(キザンケン)に周公廟遺跡がある。
- [歴]中国の南北朝時代、北朝の一国(557~581)。
 西魏(XiWei)の実力者宇文泰(YuwenTai)(ウブン・タイ)の子の宇文覚(Jue)(カク)が恭帝(GongDi)から禅を受け、長安(Chang’an)に都して建国。
 宇文ヨン(Yong)(武帝)のとき577<建德6>北斉(BeiQi)(ホクセイ)を滅ぼし、南朝の陳(Chen)(チン)を討とうとして果たせなかった。
 外戚の楊堅(YangJian)(ヨウ・ケン)(隋の文帝)に実権を握られ、581<大定元>国を奪われ五世で滅亡。
 「北周(BeiZhou)(ホクシュウ)」とも呼ぶ。
- [歴]中国の古代、殷(Yin)(イン)につぐ2番目の王朝(BC.1100ころ~BC.256)。
周の用法:夏王朝 – 周王朝(中国王朝)
夏王朝 – 周王朝(中国王朝)【かおうちょう – しゅうおうちょう】とは、中国の最も古い王朝。古代中国において繁栄した王朝として夏・殷・周はまとめて「三代」と呼ばれる。
| 夏朝・夏王朝 (紀元前1900年頃 – 紀元前1600年頃) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 夏 | |||||
| 殷朝・殷王朝/商王朝 (紀元前17世紀頃 – 紀元前1046年) | |||||
| 殷/商 | |||||
| 周朝・周王朝 (紀元前1046年 – 紀元前771年) | |||||
| 周 (西周) | 
周の用法:南北朝時代(中国王朝)
南北朝時代(中国王朝)【なんぼくちょうじだい】とは、中国の時代区分の一つ。439年に北魏が華北を統一してから、隋が中国を再び統一する589年までを指す。南北朝時代は三国時代・五胡十六国時代とあわせて魏晋南北朝時代とも呼ばれる。
| 南北朝時代 (439年 – 589年) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 北朝 | 南朝 | ||||
| 魏(北魏/元魏/後魏) 魏(東魏) 魏(西魏) 周(北周) 斉(北斉/高斉) | 宋(劉宋) 斉(南斉/蕭斉) 陳 梁 | ||||
周の用法:隋唐時代(中国王朝)
隋唐時代(中国王朝)【ずいとうじだい】とは、中国の時代区分の一つ。隋の高祖楊堅は589年に中華統一を成したが失政によって滅びた。唐は618年に李淵によって建国して300年ほど続いた(武周を除く)が、黄巣らの反乱によって滅びた。
| 隋朝・隋王朝 (581年 – 619年) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 隋 | |||||
| 唐朝・唐王朝 (618年 – 907年) | |||||
| 618年 – 690年 | |||||
| 唐 | |||||
| 690年 – 705年 | |||||
| 周 (武周) | |||||
| 705年 – 907年 | |||||
| 唐 | 
周の用法:春秋時代(中国王朝)
春秋時代(中国王朝)【しゅんじゅうじだい】とは、中国の時代区分の一つ。紀元前771年に周(西周)が滅亡して都を洛邑へ移す年から、紀元前403年に晋が三国に分裂する年までの時代をさす。春秋時代は戦国時代とあわせて春秋戦国時代とも呼ばれる。
| 春秋時代 (紀元前771年 – 紀元前403年) | 周(東周) | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 春秋十二列国 | |||||
| 春秋五覇 | 魯 衛 鄭 曹 蔡 燕 陳 | ||||
| 秦 楚 斉(姜斉/呂斉) 晋 宋 | |||||
周の用法:六官
六官【りくかん】とは、《中国》六官:西周時代における六つの中央官庁。六卿(りくけい)は、各六官の長官にあたる。六官の制度は、後の隋唐王朝の行政制度である六部(りくぶ)へと継承された。
| 周(西周) | 隋・唐 | 職務内容 | |
|---|---|---|---|
| 六卿 | 六官 | 六部 | |
| 大宰 | 天官 | 吏部 | 官僚の人事 | 
| 大司徒 | 地官 | 戸部 | 財政、地方行政 | 
| 大宗伯 | 春官 | 礼部 | 教育、倫理、外交 | 
| 大司馬 | 夏官 | 兵部 | 軍事、兵馬 | 
| 大司寇 | 秋官 | 刑部 | 司法、警察 | 
| 大司空 | 冬官 | 工部 | 公共工事 | 
周の用法:山陽道(行政区画)
山陽道(行政区画)【さんようどう】とは、飛鳥時代以降における地域区分および行政区画の一つ。五畿七道の一道に数えられる。
現在の兵庫県南部、岡山県、広島県、山口県にまたがる地域をさす。
| 山陽道 | ||
|---|---|---|
| 律令国名 | 州名 | 略字 | 
| 播磨国 | 播州 | 播 | 
| 美作国 | 作州 | 作 | 
| 備前国 | 備州 | 備 | 
| 備中国 | 備州 | 備 | 
| 備後国 | 備州 | 備 | 
| 安芸国 | 芸州 | 芸 | 
| 周防国 | 防州周州 | 防周 | 
| 長門国 | 長州 | 長 | 
熟語
四字熟語
「周」の漢字を語中にもつ四字熟語2種を表にまとめる。
| 朋党比周 | 用意周到 | 
周【しゅう】
[中国語]Zhou
[歴]中国の古代、殷(Yin)(イン)につぐ2番目の王朝(BC.1100ころ~BC.256)。BC.771までを「西周(XiZhou)(セイシュウ)」、BC.772年から「東周(DongShou)(春秋戦国時代)」とも呼ぶ。
中国中北部の陝西省(ShangxiSheng)(センセイショウ)岐山県(QishanXian)(キザンケン)に周公廟遺跡がある。
周防【すおう】
[Romaji]Suo
[歴]旧国名。山陽道八ヶ国の一国。現在の山口県の東部。武周【ぶしゅう】
[中国語]WuZhou/Wuzhou
[歴]中国唐代の則天武后(ZetianWuhou)(ソクテンブコウ)の国号「周」(690~705)の通称。しゅう(周)
武周革命
。
摩周【ましゅう】
[Romaji]Mashu
[地]ましゅうこ(摩周湖)[交]ましゅうえき(摩周駅)
。
周瑜【しゅうゆ】
[中国語]ZhouYu
[人]中国、三国時代の呉(Wu)の武将(175~210)。字(アザナ)は公瑾(Gongjin)(コウキン)。廬江(Lujiang)舒城(Shucheng)(現:安徽省廬江県西南)の人。文字コード
「周」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
| Unicode 1 | U+5468 | 
|---|---|
| JISX0213 | 1-28-94 | 
| 戸籍統一文字番号 2 | 039780 | 
| 住基ネット統一文字 | J+5468 | 
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
| 書籍 | 出版社 | 検字番号 | 
|---|---|---|
| 角川大字源3 | 角川書店 | 1144 | 
| 新大字典4 | 講談社 | 1851 | 
| 新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 1381 | 
| 大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 3441’ | 
| 大漢語林8 | 大修館書店 | 1351 | 
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
第5学年の配当漢字として公示される。
第4学年の配当漢字として公示される。
第4学年の配当漢字として公示される。
まとめ
「周」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 周の画数 :8画
- 周の部首 : 口
- 周の読み方:ス・シュウ・シュ・めぐる・まわり・あまねく
- 周の意味 :まわり/回る/巡る
 ウサタロー
ウサタロー
 
                

