「官」の画数・部首・書き順・読み方・意味まとめ

とは、おおやけ/国家の機関/宮廷・役所/政府などの意味をもつ漢字。8画の画数をもち、宀部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校4年生修了レベルの漢字とされる。

漢字「官」
字体
読み 音読み カン
訓読み 《外》おおやけ
《外》つかさ
部首 宀部
画数 総画数 8画
部首内画数 宀部5画
国語施策 教育漢字・常用漢字
JIS漢字水準 JIS第1水準
漢字検定 漢検7級
日本語能力検定 JLPT N3

書き方・読み方

書き方

官_書き方
官の書き順【筆順】

読み方

』の字には少なくとも、カンつかさおおやけの3種の読み方が存在する。

意味

  1. おおやけ。国家の機関。宮廷・役所。政府。「官吏・官庁・官衙(かんが)・官紀・官学・官制・官海・官報・官命・太政官(だいじょうかん)」
  2. つかさ。宮廷や政府、めるもの。役人。「尉官・貴官・教官・顕官・高官・士官・将官・佐官・神官・大官・代官・長官・微官・文官・事務官」
  3. 生物ので特定のきをるもの。「官能・五官・感官・器官」

官の用法:四等官制

四等官制【しとうかんせい】とは、律令制度における四階級で構成された官司体系。日本には大宝律令で導入され、官制の礎を築いた。

四等官制の種類
官職 長官 次官 半官 主典
読み
(当て字)
かみ すけ じょう さかん
神祇官
太政官 大臣 大納言
参議
少納言
外記
大夫
令史
弾正台
衛府
大宰府
大領 少領 主政 主帳

官の用法:五官・五感

五官・五感【ごかん】とは、外界から受け取った刺激を感知するための五つの感覚器官、および五つの感覚意識。五行に通ずる。実生活における感覚から「舌」の代わりに「皮膚/」や「」、「」を五官とする場合もある。

五官・五感の種類
五行
五官 感覚器官 ()
五感 感覚意識

官の用法:六官

六官【りくかん】とは、《中国》六官:西周時代における六つの中央官庁。六卿(りくけい)は、各六官の長官にあたる。六官の制度は、後の隋唐王朝の行政制度である六部(りくぶ)へと継承された。

《中国》六官の種類
(西周) 職務内容
大宰 官僚の人事
大司徒 財政、地方行政
大宗伯 教育、倫理、外交
大司馬 軍事、兵馬
大司寇 司法、警察
大司空 公共工事

官の用法:階級(軍隊)

階級(軍隊)【かいきゅう】とは、軍事組織における指揮系統の格付け順位。一部の階級は名誉・功績で授与されるため、厳密な指揮系統ではないことがある。各国の軍によって階級区分の有無や役割が異なる。

軍隊の階級
元帥( 大元帥 元帥 次帥
士官(
将校
将官( 大将 中将 少将 准将
佐官( 大佐 中佐 少佐 准佐
尉官( 大尉 中尉 少尉 准尉
准士官 兵曹長 上等兵曹
下士官 曹長 軍曹 伍長
兵長 上等兵 一等兵 二等兵

熟語

四字熟語

「官」の漢字を語中にもつ四字熟語2種を表にまとめる。

「官」が入る四字熟語
稗官野史はいかんやし 判官贔屓ほうがんびいき

官家【みやけ】

[歴]4世紀末~6世紀後半、大和朝廷が朝鮮南部の諸国に置いた、直轄領を管轄する官府。
「うちつみやけ(内官家、内つ官家)」とも呼ぶ。
[歴]特に、任那(ミマナ)の日本府。

官話【かんわ】

[中国語]guanhua

[歴][言]中国の公用語・標準中国語。
「マンダリン(mandarin)」、「普通話(putonghua)(プートンホア)」とも呼ぶ。
北京官話(Beihingguanhua)。

佐官【さかん】

僧官の一つ。
僧綱(ソウゴウ)の下位で、記録などの書記役をつかさどる。
[軍]([英語]fieldofficer)軍人の階級の一つ。

私官【しかん】

[中国語]siguan

[歴]皇后に奉仕する官職・官僚。きさいちべ(私部)。

盲官【もうかん】

[歴]昔、琵琶(ビワ)・管弦(カンゲン)・按摩(アンマ)・鍼(ハリ)などを業とした盲人に与えられた私官名。
総検校(ソウケンギョウ)・総録(ソウロク)が統轄し、検校・勾当(コウトウ)・座頭(ザトウ)・衆分(シュブン)・初心の階級があった。
朝廷では、久我家につかさどらせた。

文字コード

「官」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する

「官」の文字コード一覧
Unicode 1 U+5B98
JISX0213 1-20-17
戸籍統一文字番号 2 080780
住基ネット統一文字 J+5B98

文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。

検字番号

検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。

「官」の検字番号一覧
書籍 出版社 検字番号
角川大字源3 角川書店 2053
新大字典4 講談社 3468
新潮日本語漢字辞典5 新潮社 2541
大漢和辞典6 7 大修館書店 7107
大漢語林8 大修館書店 2496

辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。

国語施策

1946年(昭和21年)11月
当用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
1958年(昭和33年)
学年別漢字配当表(昭和33年)に掲載
昭和36年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
第4学年の配当漢字として公示される。
1977年(昭和52年)
学年別漢字配当表(昭和52年)に掲載
昭和55年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
第4学年の配当漢字として公示される。
1981年(昭和56年)10月
常用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
1989年(平成元年)
学年別漢字配当表(平成元年)に掲載
平成4年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表
9」に
第4学年の配当漢字として公示される。
2010年(平成22年)11月
改定常用漢字表に掲載
文化審議会からの答申を受けて、平成22年内閣告示第ニ号の「改定常用漢字表10」に採用される。
2017年(平成29年)
学年別漢字配当表(平成29年)に掲載
令和2年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表」に
第4学年の配当漢字として公示される。

まとめ

「官」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。

「官」についての総括
  1. 官の画数 :8画
  2. 官の部首 : 宀
  3. 官の読み方:カン・つかさ・おおやけ
  4. 官の意味 :おおやけ/国家の機関/宮廷・役所/政府
以上で「官」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。

ウサタロー

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