「天」の画数・部首・書き順・読み方・意味まとめ

とは、あま/あめ/空/大空などの意味をもつ漢字。4画の画数をもち、大部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校1年生修了レベルの漢字とされる。

漢字「天」
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読み 音読み テン
デン
訓読み あま
《高》あめ
《外》そら
部首 大部
画数 総画数 4画
部首内画数 大部1画
国語施策 教育漢字・常用漢字
JIS漢字水準 JIS第1水準
漢字検定 漢検10級
日本語能力検定 JLPT N5

書き方・読み方

書き方

天_書き方
天の書き順【筆順】

読み方

』の字には少なくとも、デンテンそらあめあまの5種の読み方が存在する。

意味

  1. あま。あめ。。大空。対義語:「天空・天心・仰天・暁天・秋天・衝天・水天・中天・沖天・南天・北天・満天・露天」
  2. 空模様。「天気・天候・雨天・好天・晴天」
  3. 自然。自然の道理。「天険・天災・天然(てんねん)・天理」
  4. まれつき。まれながらの。「天才・天資・天職・天性・天賦(てんぷ)」
  5. 運命。せ。「天運・回天」
  6. 宇宙。世界。「天下・天上・天体・天地・天文(てんもん)」
  7. 時間。季節。「春天」
  8. いちばんい部分。「脳天・天井・天辺」
  9. 造物主。万物の支配者。。「天運・天子・天帝・天皇・天罰・天命・皇天」
  10. 天子・天皇にする。「天恩・天顔・天聴・天覧」
  11. 天上の世界。。「天界・天国・天使」
  12. 《仏教》六道のつ。「天道・天女・天人(てんにん)・天部・色天・有頂天(うちょうてん)」
  13. 《仏教》佛(仏)をる神々。「広目天・持国天・増長天・釈天(たいしゃくてん)・大黒天・多聞天帝(たもんてん)・毘沙門天(びしゃもんてん)・弁財天・梵天(ぼんてん)・四天王」
  14. 天麩羅(てんぷら)の略称。「天滓(てんかす)・天重・天丼・天蕎麦(てんそば)」
天【てん】
  • [仏]仏法守護の神々。
  • [仏]仏法守護神の八部衆(ハチブシュウ)の一つ。神々が住む領域。
    欲界六天・色界十八天・無色界四天に大別される。
    著名な天は、四天王・帝釈天(タイシャクテン)・兜率天(トソツテン)・他化自在天(タケジザイテン)(欲界天)・梵天(ボンテン)・色究竟天(シキクキョウテン)(無色界天)などで、仏画・彫刻に頻出する。
    参照はちぶしゅう(八部衆)、ごすい(五衰)
    欲界六天(下位)
    【1】四大王衆天(シダイオウシュテン)。
    【2】三十三天(サンジュウサンテン)。
    【3】夜摩天(ヤマテン)。
    【4】覩史多天(トシタテン)。
    【5】楽変化天(ラクヘンゲテン)。
    【6】他化自在天(タケジザイテン)。
    色界十八天(中位)
    【1】梵衆天(ボンシュテン)。
    【2】梵輔天(ボンホテン)。
    【3】大梵天(ダイボンテン)。
    【4】少光天(ショウコウテン)。
    【5】無量光天(ムリョウコウテン)。
    【6】極光浄天(ゴクコウジョウテン)。
    【7】少浄天(ショウジョウテン)。
    【8】無量浄天(ムリョウジョウテン)。
    【9】遍浄天(ヘンジョウテン)。
    【10】無雲天(ムウンテン)。
    【11】福生天(フクショウテン)。
    【12】広果天(コウカテン)。
    【13】無想天(ムソウテン)。
    【14】無煩天(ムボンテン)。
    【15】無熱天(ムネツテン)。
    【16】善現天(ゼンゲンテン)。
    【17】善見天(ゼンケンテン)。
    【18】色究竟天(シキクウキョウテン)。
    無想天を除いて「色界十七天」とすることもある。
    無色界四天(上位)
    【1】空無辺処(クウムヘンショ)。
    【2】識無辺処(シキムヘンショ)。
    【3】無所有処(ムショウショ)。
    【4】非想非非想処(ヒソウヒヒソウショ)。
  • 天【てん】
  • そら(空)・大空・天空。
  • [天]地球を取り巻く空間。
  • 天地万物の主宰者・造物主。神・天帝。
  • 軍歌『日本陸軍』:天に代りて不義を討つ。
  • 天命・運命。
  • 生まれつき・天性。
  • 天の用法:八卦

    八卦【はっけ】とは、古代中国占術ので自然現象を表す基本図像。三つのから成り、二対の八卦で六十四卦を成す。小成卦とも。

    八卦の種類
    図像
    卦名
    けん



    しん

    そん

    かん

    ごん

    こん
    正象

    天の用法:六官

    六官【りくかん】とは、《中国》六官:西周時代における六つの中央官庁。六卿(りくけい)は、各六官の長官にあたる。六官の制度は、後の隋唐王朝の行政制度である六部(りくぶ)へと継承された。

    《中国》六官の種類
    (西周) 職務内容
    大宰 官僚の人事
    大司徒 財政、地方行政
    大宗伯 教育、倫理、外交
    大司馬 軍事、兵馬
    大司寇 司法、警察
    大司空 公共工事

    天の用法:平仮名

    平仮名【ひらがな】とは、ひらがなの由来・起源となった漢字。漢字を草書体にくずして書くことで平仮名が生まれた。

    ひらがなと元の漢字
    行/段 あ段 い段 う段 え段 お段
    あ行
    か行
    さ行
    た行
    な行
    は行
    ま行
    や行
    ら行
    わ行

    天の用法:片仮名

    片仮名【かたかな】とは、カタカナの由来・起源となった漢字。漢字を早く小さく書くために片仮名が生まれた。

    カタカナと元の漢字
    行/段 ア段 イ段 ウ段 エ段 オ段
    ア行
    カ行
    サ行
    タ行
    ナ行
    ハ行
    マ行
    ヤ行
    ラ行
    ワ行

    熟語

    四字熟語

    「天」の漢字を語中にもつ四字熟語53種を表にまとめる。

    「天」が入る四字熟語
    天叢雲剣あめのむらくものつるぎ 意気衝天いきしょうてん 韋駄天走いだてんばしり
    雨過天晴うかてんせい 有頂天外うちょうてんがい 運否天賦うんぷてんぷ
    海闊天空かいかつてんくう 回天事業かいてんのじぎょう 歓天喜地かんてんきち
    旱天慈雨かんてんじう 撼天動地かんてんどうち 驚天動地きょうてんどうち
    旭日昇天きょくじつしょうてん 敬天愛人けいてんあいじん 国色天香こくしょくてんこう
    秋天一碧しゅうてんいっぺき 上下天光しょうかてんこう 震天動地しんてんどうち
    星河一天せいがいってん 青天白日せいてんはくじつ 青天霹靂せいてんへきれき
    石破天驚せきはてんきょう 則天去私そくてんきょし 地平天成ちへいてんせい
    重見天日ちょうけんてんじつ 頂天立地ちょうてんりっち 天衣無縫てんいむほう
    天涯孤独てんがいこどく 天下一品てんかいっぴん 天涯比隣てんがいひりん
    天下太平てんかたいへい 天下泰平てんかたいへい 天下無敵てんかむてき
    天空海闊てんくうかいかつ 天香国色てんこうこくしょく 天姿国色てんしこくしょく
    天井桟敷てんじょうさじき 天壌無窮てんじょうむきゅう 天神地祇てんしんちぎ
    天孫降臨てんそんこうりん 天地一指てんちいっし 天地無用てんちむよう
    天長地久てんちょうちきゅう 天変地異てんぺんちい 天魔波旬てんまはじゅん
    天網恢恢てんもうかいかい 天佑神助てんゆうしんじょ 天理人情てんりにんじょう
    怒髪衝天どはつしょうてん 白日昇天はくじつしょうてん 幕天席地ばくてんせきち
    破天荒解はてんこうかい 普天率土ふてんそつど

    天【てん】

    [仏]仏法守護の神々。
    [仏]仏法守護神の八部衆(ハチブシュウ)の一つ。神々が住む領域。

    天【てん】

    そら(空)・大空・天空。
    [天]地球を取り巻く空間。
    天地万物の主宰者・造物主。

    天鼓【てんく】

    「く(鼓)」は呉音。

    [仏]帝釈天(タイシャクテン)が住むトウ(立心偏+「刀」)利天(トウリテン)の善法堂(ゼンポウドウ)にあるという鼓(ツヅミ)。
    打たなくとも自然の妙音(ミョウオン)を発し、聞く者に悪を慎(ツツシ)ませ、勇気をふるいたたせて善を好ませるという。

    二天【にてん】

    [仏]におう(仁王、二王)
    [仏]四天王中の持国天と増長天。または多聞天(タモンテン)(毘沙門天)と持国天。または増長天と多聞天。

    天妃【てんひ】

    [中国語]Tianfei

    [中国伝説]まそ(媽祖、馬祖)

    文字コード

    「天」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する

    「天」の文字コード一覧
    Unicode 1 U+5929
    JISX0213 1-37-23
    戸籍統一文字番号 2 066860
    住基ネット統一文字 J+5929

    文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。

    検字番号

    検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。

    「天」の検字番号一覧
    書籍 出版社 検字番号
    角川大字源3 角川書店 1754
    新大字典4 講談社 2951
    新潮日本語漢字辞典5 新潮社 2178
    大漢和辞典6 7 大修館書店 5833
    大漢語林8 大修館書店 2125

    辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。

    国語施策

    1946年(昭和21年)11月
    当用漢字表に掲載
    国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
    1958年(昭和33年)
    学年別漢字配当表(昭和33年)に掲載
    昭和36年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
    第2学年の配当漢字として公示される。
    1977年(昭和52年)
    学年別漢字配当表(昭和52年)に掲載
    昭和55年度より実施される、小学校学習指導要領(文部省)の付録「学年別漢字配当表」に
    第1学年の配当漢字として公示される。
    1981年(昭和56年)10月
    常用漢字表に掲載
    国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
    1989年(平成元年)
    学年別漢字配当表(平成元年)に掲載
    平成4年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表
    9」に
    第1学年の配当漢字として公示される。
    2010年(平成22年)11月
    改定常用漢字表に掲載
    文化審議会からの答申を受けて、平成22年内閣告示第ニ号の「改定常用漢字表10」に採用される。
    2017年(平成29年)
    学年別漢字配当表(平成29年)に掲載
    令和2年度より実施される、小学校学習指導要領(文部科学省)の別表「学年別漢字配当表」に
    第1学年の配当漢字として公示される。

    まとめ

    「天」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。

    「天」についての総括
    1. 天の画数 :4画
    2. 天の部首 : 大
    3. 天の読み方:デン・テン・そら・あめ・あま
    4. 天の意味 :あま/あめ/空/大空
    以上で「天」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。

    ウサタロー

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