介とは、間をとりもつ/仲立ちをするなどの意味をもつ漢字。4画の画数をもち、人部に分類される。日本では常用漢字に定められており、中学校在学中レベルの漢字とされる。
字体 | 介 | |
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読み | 音読み | カイ |
訓読み | 《外》すけ 《外》たす(ける) |
|
部首 | 人部 | |
画数 | 総画数 | 4画 |
部首内画数 | 人部2画 | |
国語施策 | 常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検4級 | |
日本語能力検定 | JLPT N2 |
書き方・読み方
書き方
読み方
『介』の字には少なくとも、介・ 介ける・ 介の3種の読み方が存在する。
意味
- 間をとりもつ。仲立ちをする。「介在・仲介・媒介」
- 助ける。傍にいて付き添う。世話をする。「介護・介抱・介錯」
- 心にかける。懸念すること。「介意」
- 堅い外殻・外皮・貝殻を持つ生物。甲殻類。蝦・蟹・貝。「介虫・介鱗・介殻・魚介」
- 鎧などの堅いもの。兵甲。甲冑。「介士・介冑」
- 《律令制》国司の第二等官。次官。「伊勢介・上野介」
介の用法:四等官制
四等官制【しとうかんせい】とは、律令制度における四階級で構成された官司体系。日本には大宝律令で導入され、官制の礎を築いた。
官職 | 長官 | 次官 | 半官 | 主典 | |
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読み (当て字) |
かみ | すけ | じょう | さかん | |
官 | 神祇官 | 伯 | 副 | 祐 | 史 |
太政官 | 大臣 | 大納言 参議 |
少納言 弁 |
外記 史 |
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省 | 卿 | 輔 | 丞 | 録 | |
職 | 大夫 | 亮 | 進 | 属 | |
寮 | 頭 | 助 | 允 | 属 | |
司 | 正 | – | 佑 | 令史 | |
弾正台 | 尹 | 弼 | 忠 | 疏 | |
衛府 | 督 | 佐 | 尉 | 志 | |
大宰府 | 帥 | 弐 | 監 | 典 | |
国 | 守 | 介 | 掾 | 目 | |
郡 | 大領 | 少領 | 主政 | 主帳 |
介の用法:片仮名
片仮名【かたかな】とは、カタカナの由来・起源となった漢字。漢字を早く小さく書くために片仮名が生まれた。
行/段 | ア段 | イ段 | ウ段 | エ段 | オ段 |
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ア行 | 阿 | 伊 | 宇 | 江 | 於 |
カ行 | 加 | 機 | 久 | 介 | 己 |
サ行 | 散 | 之 | 須 | 世 | 曽 |
タ行 | 多 | 千 | 川 | 天 | 止 |
ナ行 | 奈 | 仁 | 奴 | 祢 | 乃 |
ハ行 | 八 | 比 | 不 | 部 | 保 |
マ行 | 末 | 三 | 牟 | 女 | 毛 |
ヤ行 | 也 | 由 | 譽 | ||
ラ行 | 良 | 利 | 流 | 礼 | 呂 |
ワ行 | 和 | 井 | 恵 | 乎 | |
尓 |
熟語
四字熟語
「介」の漢字を語中にもつ四字熟語を表にまとめる。
狷介孤高 |
介士【かいし】
[中国語]jieshi
鎧(ヨロイ)に身を固めた武士。鎧武者(ヨロイムシャ)。
「介」は「鎧」の意味。
介詞【かいし】
[中国語]jieci
[言]中国語で、名詞や代詞(代名詞)の前に置いて、動詞との関係を示す前置詞([英語]preposition)。方向・場所・時間・対象・比較・目的などを表す。
「於(于)」・「為・爲」・「在」・「従・從(从)」・「把」など。
駟介【しかい】
[中国語]sijie
[歴]古代中国の、武装した四頭立ての馬車。また、それを牽(ヒ)く馬。しば(駟馬)。狷介【けんかい】
自分の意志をまげず、人と協調しないこと。また、そのような性質。
「狷」は「分を守って不義をしない」こと、「介」は「堅い」こと。
介錯【かいしゃく】
付き添って世話や介抱(カイホウ)をすること。また、その人。
後見。
文字コード
「介」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+4ECB |
---|---|
JISX0213 | 1-18-80 |
戸籍統一文字番号 2 | 004430 |
住基ネット統一文字 | J+4ECB |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
---|---|---|
角川大字源3 | 角川書店 | 129 |
新大字典4 | 講談社 | 294 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 189 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | 359 |
大漢語林8 | 大修館書店 | 156 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
1946年(昭和21年)11月
当用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和21年内閣告示第三十二号の「当用漢字表」に採用される。
1981年(昭和56年)10月
常用漢字表に掲載
国語審議会からの答申を受けて、昭和56年内閣告示第一号の「常用漢字表」に採用される。
まとめ
「介」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
「介」についての総括
- 介の画数 :4画
- 介の部首 : 人
- 介の読み方:カイ・たすける・すけ
- 介の意味 :間をとりもつ/仲立ちをする
以上で「介」の字の解説は終わりです。今後とも受験勉強・資格取得・自己学習にモジナビをお役立てください。
ウサタロー
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