講とは、説く/論じる/説いて明らかにするなどの意味をもつ漢字。17画の画数をもち、言部に分類される。日本では教育漢字、常用漢字に定められており、小学校5年生修了レベルの漢字とされる。
字体 | 講 | |
---|---|---|
読み | 音読み | コウ |
訓読み | ||
部首 | 言部 | |
画数 | 総画数 | 17画 |
部首内画数 | 言部10画 | |
国語施策 | 教育漢字・常用漢字 | |
JIS漢字水準 | JIS第1水準 | |
漢字検定 | 漢検6級 | |
日本語能力検定 | JLPT N2 |
書き方・読み方
書き方
読み方
『講』の字には少なくとも、講の1種の読み方が存在する。
意味
- 説く。論じる。説いて明らかにする。「講演・講筵(こうえん)・講義・講究・講座・講師・講釈・講述・講説・講堂・講読・講話・開講・休講・侍講・進講・代講・長講・聴講・補講・輪講・論講」
- けいこする。ならう。「講習・講武・講学」
- 計らう。目論む。手だてを考える。仲直りする。類義語:媾・購「講和」
- 民間の金融組織または相互扶助組合。「頼母子講(たのもしこう)・無尽講(むじんこう)・恵比須講(えびすこう)」
- 経典の講義をする法会。「講会(こうえ)・法華八講(ほっけはっこう)」
- 本尊・祖師を仰ぎ、祈禱を行う法会。「講式・羅漢講(らかんこう)」
- 神仏信仰のための組織団体。「念仏講・無礼講(ぶれいこう)・講社・講中・講元」
講の用法:平水韻
平水韻【へいすいいん】とは、《中国》漢詩において押韻(韻を踏む)ために用いられる106の韻。一般的に「詩韻(しいん)」を意味する平水韻は、中古音の音韻体系を表すものとして用いられてきた。
平声 | 上平声 | 東 | 冬 | 江 | 支 | 微 | 魚 | 虞 | 齊 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
佳 | 灰 | 眞 | 文 | 元 | 寒 | 刪 | |||
下平声 | 先 | 蕭 | 肴 | 豪 | 歌 | 麻 | 陽 | 庚 | |
青 | 蒸 | 尤 | 侵 | 覃 | 鹽 | 咸 | |||
上声 | 董 | 腫 | 講 | 紙 | 尾 | 語 | 麌 | 薺 | |
蟹 | 賄 | 軫 | 吻 | 阮 | 旱 | 潸 | 銑 | ||
篠 | 巧 | 皓 | 哿 | 馬 | 養 | 梗 | 迥 | ||
有 | 寢 | 感 | 琰 (儉) |
豏 | |||||
去声 | 送 | 宋 | 絳 | 寘 | 未 | 御 | 遇 | 霽 | |
泰 | 卦 | 隊 | 震 | 問 | 願 | 翰 | 諫 | ||
霰 | 嘯 | 效 | 號 | 箇 | 禡 | 漾 | 敬 | ||
徑 | 宥 | 沁 | 勘 | 艶 | 陷 | ||||
入声 | 屋 | 沃 | 覺 | 質 | 物 | 月 | 曷 | 黠 | |
屑 | 藥 | 陌 | 錫 | 職 | 緝 | 合 | 葉 | ||
洽 |
熟語
四字熟語
「講」の漢字を語中にもつ四字熟語を表にまとめる。
口耳講説 |
講釈場【こうしゃくば】
講談(講釈)を専門とする寄席(ヨセ)。
「釈場」とも呼ぶ。
講談は明治になってからの言葉で、江戸時代は講釈と呼んでいた。
講義【こうぎ】
(大学などで)学問・研究の一端を講ずること。
[歴]教導職の等級の一つ。
大・中・少の三等に分れ、正と権(ゴン)とがある。
富士講【ふじこう】
[歴]富士を霊山として登拝する信仰教団。
信徒は講を組んで夏季に富士登山を行ない、白衣姿に金剛杖で鈴を振り、「お山は晴天、六根清浄(ロッコンショウジョウ)」と唱えて登拝する。また、市中に築いた模造富士の富士塚に参詣する。
大講義【だいこうぎ】
[歴]教導職の等級の一つ。
正と権(ゴン)があり、権少教正の下、正中講義の上。きょうどうしょく(教導職)。
講談師【こうだんし】
こうしゃくし(講釈師)
。
文字コード
「講」の漢字をコンピュータで取り扱うために策定された各文字規格を紹介する
Unicode 1 | U+8B1B |
---|---|
JISX0213 | 1-25-54 |
戸籍統一文字番号 2 | 406920 |
住基ネット統一文字 | J+8B1B |
文字ごとに採番された各種コードは、互いに異なる識別番号を持ち、管轄業務を担う省庁/団体/組織によって各用途ごとに管理されている。
検字番号
検字番号とは、各出版社が刊行した漢字辞典/漢和辞典に記載されている検索字を効率よく探すための識別コードである。
書籍 | 出版社 | 検字番号 |
---|---|---|
角川大字源3 | 角川書店 | 9446 |
新大字典4 | 講談社 | 15927 |
新潮日本語漢字辞典5 | 新潮社 | 12066 |
大漢和辞典6 7 | 大修館書店 | |
大漢語林8 | 大修館書店 | 10817 |
辞書の巻頭や巻末、別巻などに記載された検字番号を用いることで、漢字の掲載ページ・掲載位置を容易に特定することができる。
国語施策
第5学年の配当漢字として公示される。
第5学年の配当漢字として公示される。
第5学年の配当漢字として公示される。
まとめ
「講」の画数・部首・書き順・読み方・意味について、もう一度おさらいする。
- 講の画数 :17画
- 講の部首 : 言
- 講の読み方:コウ
- 講の意味 :説く/論じる/説いて明らかにする
ウサタロー